スペインで毎年8月に開催されるトマト祭り(ラ・トマティーナ)!
大量の生トマトを投げつけるというお祭りなので、どうしても「もったいない」と感じる方も多いのではないでしょうか。
それが採れたての新鮮なトマトだったら、かなりもったいないと思うのですが…
スペインのトマティーナではどんなトマトを使っているのでしょうか?
この記事では
- トマト祭りの目的や歴史
- トマティーナの後の掃除方法
- 日本でもトマト祭りは開催されているのか?
について調べてみました。
トマト祭りはもったいない?どんなトマトが使用されているの?
トマト祭りで使用されるトマトの量はなんと約100トン…!
そんな大量のトマトを食べずに投げ合うなんてもったいない気がしますよね。。
しかし、トマト祭りで使われているトマトは「新鮮なトマト」というわけではないそうなんです。
トマティーナで使用されているトマトは
- 虫食いのトマト
- 少し腐ってしまったトマト
などスーパーや八百屋さんでは売れない訳ありのトマトを集めているそう。
さらにトマティーナ用にブニョール隣の街、エストレマドゥーラからも規格外のトマトを安く仕入れているそうです。
でもそれだけで100トンも集まる…?と思ったので調べてみると…
廃棄予定のトマトだったものが有効活用できているという意味では、フードロスに近いのかもしれません。
流石に腐ってしまっているトマトは販売できないですが、日本では形の悪いものなどは訳ありとしてお安く買うことができます。
形の悪いトマトはパスタソースにして常備するのも良さそう!
トマト祭りの歴史は?トマティーナの目的って何?
トマト祭りのトマトが廃棄予定のものだとわかったところで、なぜスペインのブニョールという町で毎年8月にトマト祭りが行われているのか?!気になりますよね。
歴史について調べてみると、起源については諸説あるそうですが、トマト祭りは「ちょっとしたハプニング」から起きたお祭りであることがわかりました。
その年の8月、ブニョールの町でパレードが行われていました。
その時、ある若者がパレードに割り込もうとし、他の参加者ともみ合いに…。
一人が偶然近くにあった野菜売りのトマトを投げつけると、相手もトマトを投げつけ合い始めました。
そのことがきっかけで、翌年から毎年8月に自分たちでトマトを持ち寄って投げ合うようになったそうです。
なんで…?って感じなのですが、これがトマト祭りのはじまりだそうです。笑
この頃はただトマトを投げつけるだけだったので、かなり過激だったらしくしばらくトマティーナは禁止に。
しかし市民からの凄まじい抗議で、1959年(昭和34年)に復活しました。
その時に定められたのが
- 石鹸を塗った木の棒の上のハムをとってから祭りを開始する
- 祭りの前後には絶対にトマトを投げない
というルール。
なんでハム?なんで石鹸がついた棒にのぼるの?というところは調べ尽くしたのですが…わかりませんでした;;気になる…
トマト祭りの目的についてですが。
日本のお祭りはざっくりまとめると「神様に感謝する」ことを目的としていますよね。
ですが、スペインのトマト祭りは若者がもみ合いになった末、投げつけたトマトがきっかけ。
「面白かったからまたやろーぜ!」みたいに始まった感じなので、目的はないんじゃないかな…と思います。笑
楽しいからやる!
トマト祭りには安全に開催するためのルールも設けられています!
トマト祭りの掃除方法は?どうやって綺麗にしてる?
トマト祭りでは約100トンものトマトが街中に投げつけられますが…。
そんな大量のトマトをいったいどうやって掃除するのか気になりますよね。
こちらの動画の2分20秒あたりから掃除の様子が見られます↓
散水車が道路に放水し、参加者は地元の人々が用意したホースで体についたトマトをただひたすら洗い流す!
川で体を洗い流している人もいますね。。
掃除は水を流して、トンボを使って下水にトマトをどんどん流していきます。
水は川の水を汲み上げて使っているそうですよ。
トマトでめちゃくちゃ汚れそうかと思いきや、クエン酸でピカピカになるんだとか!笑
トマト祭り自体も1時間で終了しますが、掃除も1時間ほどで完了するそうでめちゃくちゃ手際がいいことがわかりました…!
トマト祭りは日本でもある?
トマト祭りといえばスペインですが、日本でもトマト祭りと呼ばれるものがいくつか開催されていたようです!
しかし、本格的にトマトを投げ合うトマト祭りではない模様。
調べてみると、スペインのトマティーナ同様に多摩川の河川敷でトマトを投げ合う祭りの企画があったそうですが…
食べ物を粗末にするな!という批判が多く中止になったそうです。
東京で開催予定だった「トマト祭り」が中止になる。食べ物を粗末にするなというクレームに負けたようだ。日本の年間残飯は2000万トン以上。彼らには祭りを叩くのではなく、日常の改善に期待したい。 http://t.co/gTT1td8K #Tomatina_House
— 川崎太郎 (@LoveKawasaki) September 8, 2012
ちなみに2012年の出来事なので10年以上前の企画でした。
日本ではどのような状態の食べ物であれ「投げる」という行為は、受け入れ難い文化なのだと思います。
これ以降に開催された日本のトマト祭りは、
- 赤いスライムをトマトに見立てて投げ合うトマト祭り
- トマトを味わい尽くすトマト祭り
などがありました。
本気でトマトを投げ合いたい方は、本場のスペインに行くしかなさそうですね。笑
まとめ
今回は、トマト祭りはもったいない?歴史や目的から祭り後の掃除まで調査してみました。
トマティーナのトマトはもったいないと思われがちですが、廃棄される予定のトマトを使用しているためむしろエコなのかもしれませんね。
トマト祭りの歴史はケンカがはじまりのため、農作物に祈りを〜みたいな仰々しい目的はないのかな?と思いました。
日本では価値観の違いから開催が難しいように思いますので、参加したい方はぜひスペインへ足を運んでみてくださいね。
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