横浜市戸塚区名瀬町のアパートからアミメニシキヘビが脱走してしまった事件が起きました。
アミメニシキヘビは飼育許可を取る必要のある『特定動物』に指定されている蛇です。
柄が美しかったので、どのくらいの値段がするんだろう…と気になってしまいました!
今回は
- アミメニシキヘビの値段
- アミメニシキヘビの飼育許可を取る方法
- 特定動物を脱走させた場合どんな罰則があるのか
について調べていきたいと思います!
アミメニシキヘビの値段はどのくらい?
横浜市戸塚区名瀬町のアパートから脱走してしまったアミメニシキヘビは、体長約3.5mで体重は約10キロと…相当大きな蛇です。
アミメニシキヘビの値段を調べてみたところ、体長1〜2mほどで4〜5万円程度するとの情報が。
飼われたときは40cmほどだったと記載があったので、幼蛇(ようだ)のときに買ったのかもしれません。
また全長9.9mにもなったとされるアミメニシキヘビもいるようで、個体差がかなりあるようです。
ちなみに同じニシキヘビ属の『ビルマニシキヘビ』は40〜50万の値段がつけられているという情報もあり、希少性や大きさによって値段の付け方が大きく変わるようでした。
アミメニシキヘビの飼育許可を取る方法は?ペットとして飼える?
アミメニシキヘビは『特定動物』に指定されている蛇ですので、飼育許可を取る必要がありますが…
特定動物とは人に危害を加えるおそれのある危険な動物とその交雑種(特定動物)とされていて、動物愛護管理法のホームページにも一覧が掲載されています。
約650種が対象となり、特定動物に指定されている爬虫綱とかげ目にしきへび科の中にアミメニシキヘビの名前を見つけることができました。
にしきへび科 | モレリア・アメティスティヌス(アメジストニシキヘビ) |
モレリア・キングホルニ(オーストラリアヤブニシキヘビ) | |
ピュトン・モルルス(インドニシキヘビ) | |
ピュトン・レティクラトゥス(アミメニシキヘビ) | |
ピュトン・セバエ(アフリカニシキヘビ) |
参考:https://www.env.go.jp/nature/dobutsu/aigo/1_law/sp-list.html
以前は、飼育許可を取るのに下記の書類を特定動物の種類ごとに提出しなければなりませんでした。
添付書類(同時に複数種申請する場合、共通書類については1部)
- 飼養施設の構造及び規模を示す図面
- 飼養施設の写真
- 飼養施設付近の見取図
- 動物愛護管理法第27条第1項第2号イ~ハに該当しないことを示す書類(参考様式第4)
- 申請に係る特定動物に既にマイクロチップ又は脚輪の装着等の措置が講じられている場合にあっては、当該措置の内容ごとに次に定める書類
- 規格外マイクロチップによる場合、マイクロチップ識別番号証明書(参考様式第5)
- 脚輪による場合(鳥類に属する動物に限る。)、脚環識別証明書(参考様式第6)及び装着状況を撮影した写真
- 施設の配置図
- 緊急時の措置方法を記載した書類
- 特定動物の飼養又は保管に係る管理の体制を記載した書類(届出している管理責任者以外に特定動物の飼養又は保管を行なう者がいる場合に限る)
- 特定飼養施設の保守点検に係る計画
- 特定動物の生年月又は年齢及び性別を記載した書類
- 特定動物の飼養若しくは保管を廃止し、又は特定動物が死亡したときの当該特定動物又はその死体の処分方法を記載した書類
- 特定動物の入手先の住所及び氏名を記載した書類
- 毒を有する特定動物の飼養又は保管する場合にあっては、いずれかの書類
- 当該特定動物の抗毒素血清等が存在する場合、抗毒素血清等救急薬品の名称、製造者及び保管場所を記載した書類
- 当該特定動物の抗毒素血清等が存在しない場合、医師による迅速な救急処置が行える体制を記載した書類
- 申請者が法人の場合に合っては登記事項全部証明書(確認のみ)
出典:相模原市
読んでみると飼育するためには様々な書類と制約があることがわかります。
ちなみに、横浜市戸塚区名瀬町のアパートで飼われていたアミメニシキヘビは2017年に横浜市に申請したのちに飼われているので違法な飼育ではありませんでした。
アミメニシキヘビなど特定動物を脱走させた場合の罰則は?
動物愛護法では虐待・遺棄には厳しい罰則がありますが、特定動物を脱走させた場合には罰則はあるのでしょうか。
今回の横浜市戸塚区の事件で考えてみると、罰則はある と予想されます。
動物愛護管理法の中に守るべき基準という項目がありました。
守るべき基準守るべき基準の概要は以下の通りです。
1.飼養施設の構造や規模に関する事項
- 一定の基準を満たした「おり型施設」などで飼養保管する
- 逸走を防止できる構造及び強度を確保する
2.飼養施設の管理方法に関する事項
- 定期的な施設の点検を実施する
- 第三者の接触を防止する措置をとる
- 特定動物を飼養している旨の標識を掲示する
3.動物の管理方法に関する事項
- 施設外飼養の禁止
- マイクロチップ等による個体識別措置をとる(鳥類は脚環による識別も可能)
今回の横浜市戸塚区のアミメニシキヘビ脱走事件では、入れ替えのためにいつもとは違う木製のゲージに移していて鍵はついていたが気づかぬうちに壊れてしまっていたと飼い主さんが言っていたとのこと。
この時、飼育ゲージの変更を市へ届け出ていなかったことがわかりました。
特定飼養施設の構造及び規模、特定動物の飼養又は保管の方法を変更する場合は、事前に許可を受けなければなりません。
事前に申請もしておらず、木製で鍵の壊れたゲージで飼育していると言った点から
上記の守るべき基準である飼育施設の強度はもちんのこと、結果として脱走してしまっているので
- 第三者の接触を防止する措置をとる
ことができていなかったということがわかります。
守るべき基準が守られていない場合の罰則として、飼育許可の取り消しと罰金が課せられます。
罰則など許可の取消
施設の構造や管理の方法が不適切など、守るべき基準が守られていない場合は、許可は取り消されます。
罰則
以下の行為を行った場合には、個人の場合は6ヶ月以下の懲役または100万円以下の罰金、法人の場合は5,000万円以下の罰金に処せられます。
- 無許可で特定動物を飼養または保管する
- 不正の手段で許可を受ける
- 許可なく以下を変更する
特定動物の種類及び数、飼養施設の所在地、飼養施設の構造及び規模、
飼養又は保管の方法、飼養又は保管が困難になった場合の対処方法
このようなことから、
今回の横浜市戸塚区のアミメニシキヘビの脱走は
- 飼育許可の取り消し
- 6ヶ月以下の懲役または100万円以下の罰金
これらの罰則があるのではないかと思われます。
まとめ
アミメニシキヘビの値段や飼育許可を取る方法!特定動物を脱走させた場合の罰則について調査しました。
アミメニシキヘビの値段は体長1~2mで4〜5万円ほど。
飼育許可は令和2年6月1日から動物愛護法改正により一般のかたが特定動物を飼育することはできなくなりました。
飼育許可は飼育場所や飼育環境について細かく申請する必要があり、それらを守られなかった場合は罰則となります。
今回の横浜市戸塚区の特定動物を脱走させた事件は、飼い主による飼育環境の不備がもたらしたことなので罰則を受ける可能性は十分あると思います。
まだ見つかっていませんので見かけた場合は近づかず、刺激せず、すぐに通報するようにしましょう。